[Exhibition] Ruth van Beek

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、オランダのアーティスト、Ruth van Beek(ルース・ファン・ビーク)の展覧会を開催します。12月2日(土)には作家在廊のもと、レセプションパーティーを開催いたします。

©︎Ruth van Beek

【展覧会概要】

Ruth Van Beek
会場: POST
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
会期: 2023年11月10日(金)~2023年12月10日(日)
時間: 11:00-19:00
定休日: 毎週月曜日
協力: オランダ大使館

レセプション&ブックサイニング: 2023年12月2日(土) 16:00-19:00
参加費無料、事前予約不要ですので、どなたでもお気軽にお越しください。


Ruth van Beek(ルース・ファン・ビーク)は、オランダのコーフ・アーン・デ・ザーンを拠点に活動するアーティストです。古い雑誌や本から切り抜いた膨大なファウンドフォトを再構築してコラージュ作品を作ることで知られています。

ありふれたオブジェクトが、ルースの手によって独自の身体と生命を持ち、命を宿しているように見えるのが特徴的です。作者は自身で収集したアーカイブに目を向け、折り曲げる、スライスする、カットするといったシンプルな手法で、作品を生み出していきます。

今回の作品における重要な要素に、ルースの母が彼女にのこした3冊のバインダーがありました。このバインダーには丁寧にコピーされたレシピと写真が貼り付けられており、インデックス、手書きの文字、変色したページなどがスクラップされていました。彼女が家庭に関するマニュアル本に夢中になった理由だといいます。

15歳の時に亡くなった実母の姿を、女性としてでなく、母としてのみ記憶しているルースは、「母から多くのことを学んだが、すべてではなかった。そしてその不完全さの中に、私にとって貴重なリソースがある。」と話します。

振り返った時に温かさを持ちながら、時間の経過によって歪められた記憶のような不完全さの中に、ルースにとっての貴重なリソースがあるのです。その開かれた終わりや不完全さが、彼女の作品に漂う雰囲気なのです。

 

Ruth van Beek / The Oldest Thing

Van Zoetendaal Publishers
512ページ
ハードカバー
160 x 120 mm
9789072532565
2023年
9,000円 +tax